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ここは九州の大自然、世界にひとつしかない流木と阿蘇北部にある秘湯との出会い

温泉による洗浄と乾燥

流木は取ってきたそのままにしておくと、中に虫がいたり弱いところが腐ったりすることがあります。 そこで、加工する前に、しっかりと洗浄することが必要になります。
ここでは、持ち帰った流木を温泉で洗浄する過程を、と、その前にその温泉についてご紹介します。

持ち帰った流木

(持ち帰った流木)

岳の湯温泉の湯

温泉流木で使用する温泉は、涌蓋山中腹の標高750mにある、岳の湯温泉のお湯です。
岳の湯温泉といえば、そこらじゅうで温泉蒸気が吹き出ている地域です。 温泉旅館では蒸し釜を用意していて、たまごなど持込食材を自由に蒸して食べることができます。
温泉の泉質はナトリウム塩化物泉、なめると塩味があります。もちろん蒸気もその成分ですので、 蒸した食材は薄い塩分によりおいしく、腐りにくくなり保存がききます。
蒸気とともに湧き出る温泉は、透き通ったホワイトブルーの色をしています。
この少し珍しいブルーのお湯は、メタ珪酸が含まれているからとのことです。

豊礼の湯

(岳の湯温泉、豊礼の湯)

温泉流木の工房では、岳の湯温泉の蒸気とお湯をそのまま鮮度100%で引いております。
使用する温泉は80度以上の高温、そして100度以上の蒸気を、流木の洗浄に使用します。
これだけの高温ですから、洗浄だけでなく消毒もできます。
さらに、温泉と蒸気は塩分を含みますので、腐敗を防ぐことができます。

蒸気による洗浄

まず最初に、ざっくりと温泉で泥を取るなどの下洗いを行います。
次に、流木の中でも大きなものは、超高温の蒸気で洗浄です。
蒸気はパイプから常に、ゴォーという音とともに強く噴射しており、流木に直接吹きかけます。
強力なスチームクリーナーのイメージですね。
流木は汚れのひどいものや、植物の種や虫の死骸が付いていることもありますが、 蒸気を流木のすみずみに丹念に吹きかけることにより、それらはすべて蒸気で吹き飛びます。

蒸気での洗浄

(蒸気洗浄の様子)

温泉による洗浄

小さな流木は大きなバケツに入れ、高温の温泉で洗浄消毒を行います。
これで、温泉による洗浄は完了です。その後、必要な場合は下処理を行います。

温泉での洗浄

(浴槽で流す温泉の様子)

最初は実験的に、温泉に何時間も流木を漬け込んでいたのですが、流木が温泉成分を含み過ぎた場合、 流木乾燥後に成分が吹き出したり、流木の質により割れが生じることもあり、漬け込みは取りやめました。
もともと収集する流木を厳選し、なるべく短時間で洗浄消毒を行うことで、流木をよい状態で仕上げることができます。

流木の乾燥

洗浄し多少の下処理を行った流木は、十分に乾燥させなくてはなりません。
大きい流木は天日干しを何日間も行います。それほど大きくないものについては、天日干しの後、 工房内にある温泉蒸気を利用したスチームの上に乗せて乾燥させます。 このスチームの乾燥度がかなり高く、洗濯物をはじめとするあらゆるものがあっという間に乾きます。
流木の場合は、数日かけて乾燥させます。

流木の乾燥

(室内スチーム乾燥の様子)

温泉流木では、九州の元気がつまった流木を鮮度100%の温泉と蒸気で洗浄することで、 長持ちするよい製品を提供したいと考えています。
では、流木作品の製作について「粗流木を作品に」のページでご紹介いたします。

→「粗流木を作品に」のページへ

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